こんにちは、うちの子動物病院です!
今回は「去勢手術」で予防できる病気についてお話します
◎精巣腫瘍
精巣が腫瘍化する病気です。精巣が陰嚢内に降りずに腹腔内または鼠径部に存在している「停留精巣(別名:潜在精巣)」は腫瘍化しやすいので要注意です。
症状:脱毛・乳房の発達・貧血など
治療方法:去勢手術
◎肛門周囲腺腫
精巣で作られるホルモンの影響で、肛門周囲腺という分泌腺が腫瘍化します。
猫には肛門周囲腺がないので、この腫瘍は認められません。
治療方法:腫瘍の切除と去勢手術
◎前立腺肥大症
精巣で作られるホルモンの影響で、前立腺の組織が過形成を起こす病気です。
症状:軽度では無症状。肥大が進むにつれ、排便障害・血尿や頻尿などの排尿障害がみられる
治療方法:基本的に去勢手術。健康状態によっては男性ホルモンの分泌を抑制する薬剤の投与
◎会陰ヘルニア
精巣で作られるホルモンの影響で、肛門のまわり(会陰部)にある筋肉の間に隙間ができ、腸管や膀胱などの臓器が飛び出る病気です。
再発率が非常に高く、そのたびに手術が必要になります。
好発犬種:ミニチュアダックスフント・ウェルシュコーギーなど
症状:排便・排尿障害
治療方法:飛び出た臓器をもとの位置に戻し、筋肉の間にできた隙間をふさぐ手術および去勢手術
飼い主様のお話を聞くと、去勢手術は避妊手術よりも重要視されていないように感じることが多々あります。
しかし、去勢手術を行うことによって防ぐことができる病気はたくさんあります。
繁殖をさせたいという気持ちがないのであれば、病気になってから「去勢手術をしておけば…」と後悔しないためにも、去勢手術は受けておくべきです 😯
手術に対するご相談はいつでもお受けいたしますので、スタッフにお声がけください